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のだめが、俺のベッドで眠るようになってから5日。 俺は、自分以外の誰かと眠ることや腕枕のわずらわしさより、温かで柔かな愛しいぬくもりを胸に抱いて眠ることの心地よさを知って、今ではその幸せを手放しがたくなっている。 のだめはといえば、ベッドに入るときや目を覚ました瞬間、いまだに"ドキドキしちゃってだめデス……"とか可愛いことを言って、また俺の胸を温かいもので溢れさせる。 ほら?今だって、少しずつ覚醒する意識の中で、ぼんやりと俺の腕に抱かれていることとか、自分を覗き込む俺の顔に驚いて、目をぱちくりしては頬を赤らめて恥ずかしがって。 「おはよう、めぐみ」 「……おはようございマス、せん……、真一クン」 Virgin Snow 14 今朝ものだめは、とっても幸せな気持ちで目覚めまシタ。 はうん……とってもいい匂いがしマス。 目を覚ましたいような、まだしばらく目を瞑ったまま、その優しさに包まれていたいような……。 ゆっくりと瞼をあけると、目の前には朝日を背にして、とびきり優しい笑顔の先輩。 はうぅ……だめデス、そんなにのだめに近づいちゃ。 胸がきゅんきゅんして、ドキドキして、はぅぅ……。 今の自分はきっと、照れて真っ赤になっているのでショウ。 だって先輩が、ちょっとエッチないじわるそうな微笑をしたカラ。 「おはよう、めぐみ」 「……おはようございマス、せん……、真一クン」 まだ先輩のことを名前で呼ぶことに慣れまセン! もちろん、先輩からめぐみって呼ばれることにも……。 先輩は突然、のだめが困るに決まっているような時を狙うように、のだめのことを名前で呼ぶんデス。 先輩は本当に俺様でカズオで……絶対にSデス! キッチンで朝食の支度をしていると、自分の部屋で身支度をととのえたのだめが戻ってきた。 「先輩……」 オムレツを皿に盛り付ける俺の背中で、俺のシャツの裾をつまんで、何かいいたげに声をかけてきた。 「どうした?もう出来上がるから……」 「あの……そじゃなくて……えと……」 俺はフライパンをガス台に戻すと、のだめにむき合う。 「なに?」 「あの……もうちょっとデス」 「何が?」 「……だから、その……」 のだめはうつむいたまま、恥ずかしげにモジモジとして、何を言いたいのか俺にはさっぱりわからず……。 「はっきり言わねーと、オムレツが冷めるぞ?」 「ぎゃぼっ……それは困りマスね……」 のだめはしばらくモジモジとうつむいたままだったが、ついに意を決して顔を上げると、俺を見つめて口を開いた。 「せ、生理がもうすぐ終わりそうデス……。たぶん、明日には……」 コイツは……。あいかわらず、どうしていつもそう突然なんだ?しかも朝っぱらから……。 今度は俺が赤面する番だ。 「あっ!……そ、そうか……。 それはお疲れさん……」 「い、いえっ、せ、先輩も……。 た、大変お待たせいたしまシタ……」 ぷっ! 俺たちは一瞬の間のあと、お互いの言葉に思わずふきだす。 「ぎゃはぁー!せ、先輩っ!お疲れサマって……どこのオヤジでスカ?」 「ひっー!わ、訳わかんねー。なんで俺、そんなこと言ったんだ? お、お前だって、お待たせしましたって……くっくっくっ……」 自分の部屋にもどって、顔を洗って歯を磨いて……。 トイレに入って気付きまシタ。もう、ほとんど終わりかけデス……。 やっぱり、このことを先輩にお伝えしないといけないでショウか? だ、だって、このせいで先輩のこと……はぅぅ、お待たせしてるわけデスから……。 のだめから言うの?……先輩、聞いてきてくれないカナ? でも考え直しまシタ。そんな、なんでも先輩任せじゃだめなんだって。 これからだって何度も繰り返されることだからこそ、最初が肝心デス! 身支度をととのえると、のだめは心を決めて先輩の部屋に戻りまシタ。 ちゃんと言おうと決めていたのに……先輩を前にすると言葉はなかなかスムーズに口から出てきてくれなくて……。 それでもなんとか先輩に伝えることができまシタ! 先輩ってば……ぷっ!お疲れさんって!ぎゃはー! とっても恥ずかしかったケド、こんな風に笑いあうことができるなんて。 のだめと先輩は、恋人としてまた一歩、距離が縮まった気がしマス! 緊張したり、赤面したり、恥ずかしい台詞を吐いたり、大笑いしたり……。 二人でいると、決して退屈しない。 そんな、なんてことのない、新しい一日のはじまり。 しかし、俺は気付いてしまった。 俺の向かい側で、おいしそうに朝食を頬張るのだめ。 そのよく動く、柔かい唇。ときどきのぞく、桃色の舌。 その……もうすぐ終わるってことは、もうすぐその時がくるということで……。 千秋真一、よく耐えたよな(涙) でも、その我慢も明日には……!(心の中でガッツポーズ) 明日には、この目の前でがつがつと色気もなく朝食をたいらげていく恋人を、俺は……この俺の手で……ついに女にしてやるんだ……(じーん) 先輩の様子が、なんだかさっきからおかしいデス。 何かに驚いたように、びくっ!と身体を震わせたかと思うと、突然のだめのことを見つめる、思いつめたような視線を感じて。 のだめのことを、頭から胸元まで視線を下ろしていきながら、最後にはエッチな顔になって、ちょっとにやけてマス……。 ぎゃぼっ!も、もしかして……はぅぅっ! これが視姦プレイってやつでショウか? のだめは今、先輩の頭の中で、裸にされて、え、エッチなことをされてしまっているのでショウか……。 先輩って……本当にむっつりスケベさんなんデスね……。 のだめ……嬉しいデス! 「先輩ったら……もう……いやデスよ……」 朝食をあらかた食べ終わったのだめが、突然、頬を赤らめ、恥ずかしそうに俺を見つめてつぶやく。 「は?な、なんだよ突然……」 「のだめはヴァージンデスけど……、男の人のエッチな視線くらいわかりマス……。 先輩、今、のだめのこと、エッチな想像して見てたデショ?」 いやん、もうっ!むっつりなんだカラ……。のだめのこと、変態とか言えまセンよ? 「なっ?!そ、そんなこと……」 「否定しなくたっていいデスよ?のだめ嬉しいんですカラ……。 でも……のだめをオカズにしてないで、ちゃんと朝ごはんも食べてくだサイね?」 「!」 はぁ……。コイツはヴァージンのくせに……。 目ざといし、変態だし! 大体そんなこと、まだ身体もかわしてない彼氏に言うことか? 「明日、覚えてろよ……」 「ぎゃぼっ!」 のだめ驚きまシタ! 今日、ガッコでターニャの恋のレッスンABCが休講だったので、久しぶりにリュカの音楽教室を受講して……。 ふぅぅ……。リュカって子供のくせにとってもインテリジェンスで……。のだめも負けていられまセン! ちょっとちんぷんかんぷんだったケド、やっとの思いで授業が終わって、帰り支度をして、先輩の待つアパルトマンに帰ろうとした時でシタ。 「めぐみちゃーーーんっ!」 「く、黒木クン?」 コンヴァトのカフェテラスで、R☆Sのオーボエだった黒木クンにばったり会ったんデス! これは大ニュースデスよ!きっと先輩も喜びマスね? 「黒木クン、よかったらのだめたちのアパルトマンに行きまセンか? 千秋先輩もきっと、喜びマスよ?」 「うん、ぜひ!」 「ここが千秋先輩とのだめが暮らしてる、アパルトマンデスよ? のだめみたいな留学生がいっぱいいるんデス!」 のだめは、黒木を連れて、アパルトマンの門をくぐった。 「ほえ?千秋先輩……」 エントランスの前には、コートを着込み、旅支度をした真一が、時間を気にしてクロノグラフを覗き込んでいるところだった。 のだめは一瞬にしてその状況を覚ると、真一の胸に飛び込んでいく。 「せんぱーいっっ!やだっ!どっか行っちゃうんデスか?!」 真一は、突然胸に飛び込んできたのだめを受け止めると、のだめの髪に顔を埋め、つぶやく。 「ごめん……さっきエリーゼから連絡があって……。 あいつ、きっちり仕事とってくるというか、俺の実力というか……。 オランダに客演で呼ばれたんだ。でも、すぐに帰ってくるから……」 「すぐって……どれくらいデスか?」 今にも泣き出しそうなのだめが、顔をあげて真一を見つめる。 「……ノエルには帰ってくる。 カレー、つくってあるからちゃんと食えよ? あと、お前の洗濯物、まだ乾燥機に入ってるから……」 「千秋君、久しぶり……」 「えっ!く、黒木君?!」 真一は慌ててのだめを胸からはぎとると、真っ赤な顔で黒木をお化けでも見るように驚いて見つめる。 「なんでパリに!(しかも今、この瞬間に?!) ドイツに留学中じゃなかったの?!」 「あはは……僕もできたらドイツあたりがよかったんだけど……」 真一は突然の出来事に呆然としながらも、再度時間を確認して慌てる。 「ごめん黒木君、今時間がなくて。いずれゆっくり……」 「ノーンっ!せんぱいっ!のだめにお別れのキッスがまだデスよ!」 「(はぁぁ……状況を考えろよ……)……電話するから(ぼそっ)」 「はぅぅ……せんぱいぃ……」 黒木君に会えたのはうれしいけど……、なんでこの状況でっ!? のだめが学校に出かけたあと、真一はエリーゼ軍曹からの召集で、突然の出発を余儀なくされる状況に陥っていた。 のだめとはなんとか時間ぎりぎりに逢えたものの、帰ってきたのだめには連れが……しかも黒木君?! 伝えたいこともあったのに……。抱きしめてキスだってしたかったのに……。 くそーーーーっ! 帰ってきたら、覚えてろよっ!(色々) 15へ> はいっ!おあずけ2回目ー!(鬼) やっぱりちあのだの初めてはノエルでしょ?っていうことで、1週間くらい香水も悩んだんですけど、真一クンには涙をのんで、オランダに旅立ってもらうことにしました。てへっ。 ちあのだノエル初めては、他所さんでもたくさん書かれていますので(多分、すべて拝読してる香水w)ある意味王道なんですが、ちょっと、原作設定とは違うところが外道というか(笑) まぁこれも二次の醍醐味ということで、お赦しくださいませ。 |