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ノエルパーティーの日に征子ちゃんが、"サンタさん、蕾ちゃんが前から欲しがってたものをプレゼントしてくれたのかもよ"って言ってたから、蕾はノエルの朝、とっても楽しみにして目を覚ましたのに、靴下の中に可愛い赤ちゃんは入ってませんでシタ。 それでも、代わりに入っていた包み紙の中には、可愛いトゥシューズとバレリーナのお洋服が入っていたから、蕾は嬉しくってサンタさんからのプレゼントを抱えると、パパとママの寝室に飛び込んだんデス! 「パパ!ママ!見て!サンタさんが、蕾にバレリーナのお洋服をプレゼントしてくれたんデス!」 「わっ!つ、蕾っ、ノックもしないで入ってきたらだめだって言ってるだろ?」 パパはママにちゅーしてたから、とっても慌ててたけど、そんなの蕾はいつも見てるから気にしなくってもいいのに……。 「蕾ちゃん、よかったデスね?来月になったら、バレエ教室に入りマスか?」 「うんっ!」 ママはちゃあんと蕾の言いたいことをわかってくれてる。 とっても幸せなノエルの朝だった。 Gift 前編 「ったく、アンタたち夫婦は……」 「す、すみません……」 真一とのだめは、夫婦揃ってシュトレーゼマン音楽事務所に出向き、ソファーに並んで腰を下ろすと、叱られた子供のようにうなだれていた。 「やっと蕾が幼稚園に入って、ノダメもこれから本格的な活動ができると思っていた矢先に……」 「お、おっしゃる通りで……」 「なんでなんで!いっつもこーーーーっ、無計画というか! ヤるならつける!つけないならヤるな!だぁっ!」 ばしんっ! 「ひぃぃっ!」 いつものように、仁王立ちで左手を腰にあて、エリーゼは右手をテーブルに叩きつけた。 「ま、まぁまぁエリーゼ……。 チアキとノダメはれっきとした夫婦なんだからさ……。 子作りの自由っていうものが……」 見かねたオリバーが助け舟をだすが……。 「は?!なにそれ?自由? そういうことはね、きっちり稼いできてから、言って欲しいものだわっ! ああっ!私の計画は……バカンスは……全部台無しよっ!」 「す、すみませんでした……」 自宅に父と母を呼んで、ノエルパーティーをした日。 突然、口元を押さえバスルームに走りこんだのだめに、前回同様、生理が遅れていることを本人より先に気づいてしまった俺。 バスルームに駆け込んで、げーげー吐いてるのだめを追いかけ、早速妊娠検査薬で確認させた。 「……」 「……」 「……あっ!」 「ぎゃぼ……」 「……とりあえず……」 「病院デスね……」 今回も、のだめは一人で行くというので、俺は診察の結果を仕事場で聞いた。 「3ヶ月目に入ったところだそうデス」 「……そっか」 「……真一クン、嬉しくないデスか?」 「……バカ、すげー嬉しいよ」 「ゲハ、よかったデス」 「気をつけて帰れよ?」 「はーい。大丈夫デスよ、のだめだって2回目なんデスからー」 「そのお前のなんの根拠もない自信が、余計に俺を不安にさせるんだよ……」 「あ、まだ3ヶ月デスから、蕾ちゃんには内緒デスよ? 万が一ってこともありマスから」 「え?なんだよ、大丈夫なのか?」 「大丈夫デス。 でも……こういうことはなにがあるかわからないから、念のためデス。安定期に入って、お腹が膨らんできたころに、ちゃんと説明しマスから」 「うん、わかった。 この前の吐き気って、やっぱり悪阻か?」 「うーん、どうでショウ?今のところ、気持ち悪くはないデスけど……」 「蕾のときは大丈夫だったのに……」 「まぁ、同じ人間でも一人目と二人目の妊娠や出産が全然違うことだってありマスから」 「ふーん……」 征子ママと雅之さんが来ていたノエルパーティーの日。 のだめは突然の吐き気に襲われまシタ。 慌てて飛び込んできた真一クンから生理が遅れてるって言われて……。 ゲハ、のだめはいつも自分で気づけなくて……ダメなママデスね? 妊娠検査薬の結果は……見事ご懐妊。 蕾ちゃんもお姉ちゃんになってきて、きょうだいが欲しいっていってたし、時期的にはちょうどよかったデスよね? 年が明けてから、病院にいって受けた診断結果は……ちょっとびっくりしまシタ。 「まだ3ヶ月に入ったところだし……念のためご主人にお話しするのは、ちゃんと心音が確認できてからにしましょう」 「……はい」 「大丈夫ですよ?念のためですから」 「はい、ありがとございマス」 「うっ!」 どたどた……。 のだめは1月中旬に入ってから、たびたび吐き気をもよおすようになった。 青い顔をして、少しやつれてきている。 「おい……大丈夫か?」 「ごめんなサイ、ちょっと横になりマス……」 「ママ……どしたんデスか?」 「あはは、ママはまた食べすぎちゃいまシタかね? 蕾ちゃん、大丈夫デスよ?病気じゃないデスから……」 蕾の手前、平気そうにしているが、だいぶつらそうだ。 「蕾ごめんな?ちょっとママ寝かせてくるから……」 よろよろとふらつくのだめを抱え、寝室のベッドに寝かせる。 「つわり……ひどいな。 病院、行ったほうがいいんじゃねーか?」 「大丈夫デスよー。 のだめのつわりなんて、軽いほうなんデスから。 病院へは3ヶ月の終わりに入る今月末に行く予定デスから。 のだめは横になっていれば大丈夫デス。 ほら、蕾ちゃんが心配しマスから、早く行ってくだサイ?」 「う、うん……」 のだめには悪いと思うけど、こういうとき、男ってうろたえるばかりで何の役にも立てない。なさけねーな。 それにしても……いくら妊娠中の様子が一人目と違うといっても、蕾のときは一切つわりがなかったのに、違いすぎねーか? 「パパ……」 「ん?どうした?」 「ママ……病気なの?死んじゃったりしないよね? 蕾……ママがいなくなったらどうしよう……。 うわぁぁぁーーーーーーんっ!」 まずいっ!俺が不安そうにしてたから、蕾のことも不安にさせてしまった。 「だ、大丈夫だから! ママは病気じゃねーし、蕾をおいて死んだりするわけねーだろ?」 「ほ、ほんとに?」 「ああ、本当だ。 食事が終わったら、ママの様子を見に行こうか?」 「うんっ!」 のだめがつわりで大変だというのに、俺は演奏旅行で出かけなければならない。 しかも1ヶ月間。 のだめの身体も心配だが、手がかからなくなったとはいえ、まだ小さい蕾の世話もある。 「真一クン、今年はお誕生日、一緒にお祝いできまセンね……」 「そんなのどーだっていいけど……お前大丈夫か?」 するとのだめは、もじもじしながら、俺を上目遣いで見るという、得意のおねだりポーズをとって言った。 「えと……お願いがあるんデスけど……」 gift 後編へ> |