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星の黒王子さま 1 僕がいつものように壁の絵を描いていると、 彼は突然僕の部屋にやってきて言った。 「ねぇ、黒い子猫の絵を描いてよ?」 それが僕と、黒王子さまとの出会いだった。 黒王子さまはなかなか自分のことを話してくれなかったけど、 というか黒オーラを纏ってほとんど黙り込んでいるばかりだったけど、ぼそぼそと話す内容から、どうも黒王子さまはこことは違う場所、それも遠いところからやってきたみたいだった。 「ねぇ……君の住んでいたところって、どんなところだったの? 友達はいた?」 黒王子さまは、しつこく尋ねる僕に、 仕方が無いといった風に大きなため息をつくと、やっと話はじめた。 「寝室とキッチンとリビングがあって……リビングにはピアノがあった。 俺はひとりでそこに暮らしてた。 なのにある日、アイツが押しかけてきて……。 勝手に寝室の俺のベッドにもぐりこんでいたり、PCのフォントを変えたり……。 しょっちゅうお腹をすかせて、俺にメシをたかるんだよ。 女のくせに、風呂には入らないし、髪の毛もなかなか洗わないから臭くって、 すげー迷惑してたんだ」 「へぇ……それは大変だったね?」 「それでも俺は、アイツにメシを与えて、髪まで洗ってやって……。 俺がそんなことをしてやる必要なんて全然ないのに。 俺はほとほと嫌気がさして、アイツを置いて旅に出ることにしたんだ」 2へ> |