芒果布甸/Mango pudding



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千秋真一の好きなもの






「ここ……、どこだ?」


真一は何か金属製のツルツルとした台に寝かされている。


部屋といっていいのか、自分が寝かされている台の置かれたところは、床も壁もやはり金属製でツルリとしており、
壁の上部にはモニターのようなものが一面に設置され、どのような数値かはわからないが、様々なデータが表示されているようだ。


寝転がったまま、一通りの観察を済ませると、起き上がろうとする。


「いてっ!」


起き上がろうとすると、全身に痛みが走る。
覚えはないが、怪我をしているようだ。
そして、なぜか手足を固定されており、身体の自由が利かない。


「どういうことだよ……」


この状況に陥るまでの経緯を思い出そうとしてみたが、何一つ思い出せない。


記憶の一部をを喪失しているようだ。


"昨日はいつものように、次の公演に向けて、マルレのリハをしていたはず。

リハが予定より早く終わったから、市場で買い物をして、のだめのアパルトマンで夕食を作ろうと向かっていて……"


「あれ?そのあたりから記憶が無いな……」


ぼわんっ!


「うわっ!」


真一の上部の天井が突然開き、中から透明な半円のカプセルのようなものが降りてくる。


「おいっ!やめろっ!」


真一は精一杯叫んでみるものの、動きは止まらず、真一の身体は、半円のカプセルのなかにすっぽりと閉じ込められた。


「おいっ!誰かいないのかっ!」


精一杯叫んでみるが、カプセルの中で音がにぶく吸収されてゆくだけ。


ぼわんっ……。


真一が閉じ込められている場所の壁の一部が開き、近未来的な全身スーツに身を包んだ、人間と思われる者たちが入ってきた。


「おいっ!ここから出せ!俺をどうするつもりだっ!」


その者たちは、ひとしきりモニターのデータをチェックしながら一言、二言言葉を交わし、しばらくたって、真一のほうをやっと振り返る。


「おいっ!お前たち何者だよっ!俺はどうして……、のだめ?」


驚くことに、その者たちの一人は、恋人ののだめであった。


「これが、パリで黒王子とか称して指揮者をしながら地球に潜入し、暮らしている千秋真一デス。まだ、目的はわかっていまセン」


「のだめ……、お前何やってんだ?」


真一はあまりの衝撃に、自分の置かれた状況をしばらく忘れ、のだめの姿に見入ってしまう。


のだめは光沢のある白銀色の素材でできた全身スーツに身を包んでおり、その為、のだめの意外とスタイルのよいプロポーションがくっきりと現れてしまっており、真一も大好きな豊かなバストがさらに強調されているため、思わず目が釘付けになってしまった。


「はっ!A-5のモニターをチェックしてください!フラットラインからマックスまで数値が飛び上がっていますっ!」


「むきっ!またデスか?この千秋真一には本当に呆れマスよ……」


「どういうことですか?のだめ隊員……」


「千秋真一の目的はまだわからないのデスが、大好きなものはわかっていマス」


「そ、それは?」


「ずばりっ!おっぱいデスよ!のだめは毎日、調査のためとはいえ、この生物のいやらしい視線に耐え、日々のお触り攻撃にも耐えているんデスが、もう限界なんデス!」


「「「なっ!!!」」」


「この生物はおっぱい星に棲む、おっぱい星人に違いありまセン!」


ぴしっ!


のだめはそう叫ぶと、人差指を力いっぱい真一に向け、真一に向かって近づいてくる。


「おいっ!のだめ、何言ってんだ?
俺だよ、俺。お前の大好きな千秋先輩だろ?
バカなこといってねーで、早く助けろっ!」


「もう、いい加減にしてくだサイ!!!」




はっ!


真一は、ベッドの上にいた。
いつものアパルトマンの、寝室のベッドの上。


寝ぼけ眼でむっくりと上半身を起こせば、ベッドの左隣でやはり上半身を起こし、胸元までブランケットをひっぱりあげ、ふくれっつらののだめ。


「あ、あれぇ……?」


「もうっ!いつもお願いしてるじゃないデスか?
明け方、寝ぼけ半分で、片手間にのだめの胸揉むのやめてくだサイよ!!!

どんだけおっぱい星人なんデスか?!」


「あ、そういうこと……」


ぱたりっ。


「もーー!いっつもそうやって寝てごまかすのやめてくだサイ!」





2010.9.26拍手お礼文としてup。



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